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【新型コロナウイルス】感染拡大に対するイギリス語学学校等の対応について|イギリスへ留学する皆さまへの情報

新型コロナウイルス感染拡大に対するイギリス語学学校等の対応について [2020年02月07日]

はじめに

新型肺炎(コロナウイルス)感染が世界的な拡大をみせる中、現在またこれからイギリスに留学をお考えの方、また、夏休みのサマーコースをご検討の親御さんも事態の深刻化を懸念し様子を静観されているかもしれません。現地留学エージェントとして弊社でも、現在、情報収集に努めているところですが、本日(2月7日現在)までの状況について、以下、ご案内いたします。

イギリスの対応

イギリスでも、2月6日(木)、英国において3人目となる、中国への渡航歴のない男性の新型コロナウイルス感染が確認されました(2月12日現在、9名の感染者が確定されています[2020-02-12 追記])。

1月30日のWHOの「世界的な緊急事態」を宣言を受け、英国政府は、一般市民に対するリスクを低から中(low to moderate)に引き上げました。また、感染拡大を受け、英国民は可能な限り中国から退避するよう勧告しており、政府の勧告を踏まえて、英国航空、ヴァージン・アトランティック航空共に中国本土への直行全便の運航を既に停止しています。

英国政府のこれまでの措置として、武漢と湖北省から戻る全ての者、また、香港とマカオを除く中国本土から戻り症状のある者のみがチェックの対象でしたが、2月6日に、対象国・地域が8カ国に拡大され、その中には日本も含まれています。詳しくは、下記の在英日本大使館の発表を参照ください。

英国保健社会福祉省(Department of Health and Social Care)が指定する対象国

  • 中国 China
  • タイ Thailand
  • 日本 Japan
  • 韓国 Republic of Korea
  • 香港 Hong Kong
  • 台湾 Taiwan
  • シンガポール Singapore
  • マレーシア Malaysia
  • マカオ Macau

Foreign and Commonwealth Office travel advice.

https://www.gov.uk/foreign-travel-advice/china

GOV.UK – Coronavirus: latest information and advice

https://www.gov.uk/guidance/wuhan-novel-coronavirus-information-for-the-public

在英日本国大使館の発表

2月6日(木)の英国政府の発表を受け、7日(金)付けで在英国日本大使館は以下の領事メールを発出しています。

1.2月6日(木),英国保健介護省(Department of Health and Social Care)は,去る1月31日に発表した英国における初の新型コロナウイルス感染者2名に続いて,新たに3人目の感染者が確定されたことを発表しました。なお,右発表によれば,国内ではなく,国外において感染(その後に英国に入国)したとのことです。

2.英国において同ウイルス感染者数が増加するか,あるいは,拡大が抑え込まれるかにつき予見することは極めて困難ですが,今後は皆さまにお伝えすべき特別の事情がある場合に限り,当館から領事メールを発出することとさせていただきます。

在留邦人の皆さま及びたびレジ登録の皆さまにおかれましては,テレビやインターネットなどを通じて引き続き情報の収集に努めていただくようお願い申し上げます。

3.なお,前回の領事メールにおいて,一般論として「熱や咳,呼吸困難などの症状が見られる場合には,お早めにお近くの医療機関を受診いただく」旨を記載しましたが,現時点において英国政府は,「過去14日以内に中国,タイ,日本,韓国,香港,台湾,シンガポール,マレーシア及びマカオから戻ってきた場合で,咳や熱,呼吸困難などの症状が見られる場合には,外出をせず,他の人との接触を避け,直ちに専用ダイヤル111(スコットランドの方はGPまたは111,北アイルランドの方は0300-200-7885)まで電話するように」としていますので,ご留意ください。

在英国日本国大使館 領事
電話:020-7465-6565(休館日を除く月〜金の09:30〜18:00)

今後の予想と見通し

中国では沿海部の温州市も都市封鎖の措置が取られており、感染拡大の影響から長期化する可能性があり、中国政府の発表する感染者数は増加する一方で、死亡者数も、2003年に発生したSARSを超えさらに増加していることからも事態のさらなる深刻化が予想されます。

中国に次いで2番目に多い日本の感染者数は、日本の状況を正確に把握できない外国の人々に与える影響が懸念されます。政策あるいは経済的な日本独自の背景があるにせよ、その原因となる日本の対応が海外メディアで報道されると国際的なダメージとなりかねません。新型コロナウイルスに関するイギリスの報道は、これまで、主に中国発の情報でしたが、日本の感染者数が今後さらに増加し、当地でも報道され一般の人々に周知されることになると様相は変わってきます。これまで日本人の受け入れに問題がなかったホームステイ先や学生寮などの滞在先、あるいは、グループを受け入れる学校側でも、今後、受け入れを控えるケースもでてくることが予想されます。

偏見と差別的な行動・言動について

日本でも欧米で発生しているアジア人に対する偏見、差別的な行動や言動など過剰な反応の報道を耳にし、不安に思う方がいらっしゃることは十分に理解できます。

一般的に、イギリスは他のヨーロッパの国々と比べて外国人や異文化、異教徒に対して比較的寛容であると言われており、世界中から国籍や宗教、人種を問わず集まり暮らすコスモポリタンなロンドンではあからさまな人種偏見を見ることは極めて稀です。私個人としては、記憶に残るうえで感じたことも体験したこともありません。ただ、今回のコロナウイルス感染発生以降、ロンドン市内の中華街は人通りが普段より少なく閑散としており、また地下鉄やバスではアジア人から避けるような行動も見られると報道されています。席から離れるなどリスクの対象から距離を置く行為は、特にこのような状況では、誰もが取る自然な回避行動とも考えられます。気持ちがいいものでは決してありませんが、あまり気にしない方がよいでしょう。

Coronavirus: British Chinese people reveal prejudice amid outbreak

https://www.bbc.co.uk/news/uk-51348593

一般の市井の人々の行動や感じ方は各人様々であり、社会的な階級格差も未だ残していることもあり、特に移民が多く流入し失業率が高い地方都市や地域では、一部のローカルの人々、特に不満を鬱積させた若い世代が、抑圧された社会的不満のはけ口として、外見で外国人とわかる人々に対して侮蔑的な言葉を投げかけることもあります。今後、事態がさらに深刻化また長期化した場合には、人々の不安を増長させることになり、このような行為が増えることも懸念されます。

なお、イギリスを含めて欧米では、外出時にマスクをする習慣はなく、今回の感染拡大でマスクを着用する現地の人も散見されるようになりましたが、まだ一般的とは言えず、マスクをしていることで余計な不安を煽ることにもなりかねません。不特定多数のいる公共の場でのマスクの使用は、周りの状況を見て判断し、控えた方が賢明の場合もあります。

留学生活においては、あからさまに嫌な思いをすることや嫌な目に遭う確率は高くないといえますが、サマースクールなど小中高生を対象としたコースでは、クラスメイトである他国の生徒がアジアから来た生徒に偏見的な言葉をかけたりすることもあり、アジアの一員である日本人として悔しい思いをすることが起こることを、残念ながら完全には否定できません。このようなことが生じた場合は、直ちに先生に相談するか、手配元の留学エージェントに報告してください。留学エージェントから学校へ抗議します。学校内で起こったいじめや偏見、差別的な言動は、いかなる場合も断じて許されず、学校の規則により断固たる措置が取られます。放置することはさらにその行為を助長することになります。この点においては、自己主張する勇気が必要です。

語学学校の対応

学校の措置や対応は、通常、行政機関の出す勧告に沿って、自校の事情を考慮して決定されます。英国政府より、日本への渡航中止や受け入れ停止の勧告が出されていない現時点において、全ての学校で適用される統一的な基準を設けておらず、発生ベースで個々のケースに対応することになります。この場合は、通常のキャンセル規定を適用する学校もあり、また、事情を考慮し緩やかな規定を適用する学校もあります。春以降、また夏の予約に関しても、コロナウイルス感染が拡大するのか鎮静へ向かうのか予見できないため、現時点で具体的な対応を取っておらず、様子を見ているといったところです。

ただし、2月6日にイギリス政府が対象国を日本も含めて8カ国に拡大したこと、またEnglish UKの見解(下記参照)は、今後、各校が対応と措置につき明確な規定の策定につながり、コース延期やキャンセルを希望した場合に返金に応じる学校も増えてくると考えられます。具体的な対応や措置は、学校の公式なステートメントとしてウェブサイトやニュースレターなどで発表されます。

今後、ウィルス感染の拡大など状況のさらなる悪化により、WHOの勧告がより厳しい勧告となった場合には、英政府の対応もそれに連動します。それに合わせて学校の見解や対応も変わるため、事態が長期化した場合は、最新の情報を得るよう努めてください。

English UKのステートメント

2月6日付けで、イギリスの語学学校が加盟する組織、English UKが、新型コロナウイルスに関するステートメントを発表しています。

https://www.englishuk.com/en/about-us/news-press/english-uk-news?newsId=3017

以下、ステートメントの中のキャンセルに関する部分の粗訳です(原文を参照ください)。

Coronavirus and cancellations

TIERの会議に出席したEnglish UKのメンバー代表であるフアン・ジャペスは、次のように述べています。「語学学校などのスモールビジネスは、費用の払い戻しをより困難にする一定の損失が発生するかもしれないが、[コース延期に利用できる]クレジットを提供し、必要に応じて払い戻しにも応ずるべきだ。」

また、「English UKを含むすべての観光協会の全会員は、思いやり、善意、理解を示し、すべての人の長期的および短期的利益を考慮することが重要であり、中国とのビジネスが信頼関係に基づくものであり、ここに至るまでに長い時間と多大な労力を費やしたこと覚えておくべきだ。」とも述べています。

また、彼は、English UKのメンバーは、既に予約をしている中国人学生の予約をキャンセルする際に、明確かつ慎重に理由を説明し、返金を行うことが特に重要であると述べました。

コロナウイルスは、学校規約においては、不可抗力に当たると考えられるが、English UKでは、信頼できるエージェントとの良好な関係を維持するため、予約のキャンセルにあたり、[コースの延期に利用できる]クレジットあるいは返金措置を講ずることで、会員[メンバーの語学学校]にできる限り柔軟な対応をとることを強く求めています。

語学学校各校の発表とコメント

ベル(Bell School)の対応は早く、1月29日付けで新型コロナウイルスに関する学校の対応についてステートメントを発表しました。

https://www.bellenglish.com/news/statement-coronavirus

また、インターナショナル・ハウス・ロンドン(International House London)も1月30日付けでステートメントを発表しています。

https://www.ihlondon.com/blog/posts/2020/statement-on-the-corona-virus/

以下、いくつかの学校に今回の事態についての対応措置を確認し、2月5日までに届いたコメントの一部です。

There’s very little we can do at the moment, and in my experience, it is better to wait until a definite picture emerges before issuing any sort of guidelines or official statement.

Our best plan is just to reassure any concerned parents that unless WHO / government sanctions expand beyond mainland China, everything is continuing as usual for now.

There’s absolutely no anti-Asian feeling anywhere that I am aware of. As you probably know, there’s nothing that has made any headlines in the UK. I’m sure, some of our teachers may have to be assured, but as the only Chinese students we have in the next few weeks are already at UK boarding schools, it’s easy to reassure people. No host families has contacted us yet to ask or express concern.

I’m hopeful that this will peak in the next couple of weeks, and begin to calm down. If not, of course we will take measures for summer arrivals, in line with industry and government recommendations.

Firstly, we are not expecting Chinese students at the school arriving from the Mainland or Hong Kong. It is possible we may have one or two Chinese students who are already studying at Boarding schools in the UK so they won’t have been in areas where the virus is spreading.

The school is now a very European centred school so the risks of the virus being present at the school are extremely low. The Health & Safety of all students and staff at our school is paramount and people are regularly being checked and monitored for flu-like symptoms. The school is well positioned to look after the health of the students and staff.

Regarding the social concerns, the school is an extremely multicultural school within an already very multicultural town- while some racist and negative attitudes appearing on social media are inevitable, it is certainly not the typical experience, and certainly not something we would tolerate.

We do understand that this situation is worrying for all concerned. We issued a statement last Friday. It largely addresses the concerns of students currently in school, or travelling in the next few weeks.

As we have several months between now and the summer, we haven’t set a different policy for summer bookings, and our regular terms and conditions apply.

A small number of our host families have asked about our Chinese students and where they come from in China; many of them are hosting Japanese students this spring, as we are welcoming several groups, and none of the hosts or staff have expressed any concern about Japanese students.

コースキャンセル・延期に伴う弊社の対応

弊社では、お申し込みコースのコースキャンセルに伴うキャンセル料を以下の通り定めていますが、

弊社のキャンセル条件と手数料弊社のコースのお申込みおよびキャンセル条件は、原則としてコースを主催する学校の申込み規約を適用します。ただし、お申込み確定後に、コースをキャンセルされる場合は、学校が定めるキャンセル料のほか、弊社手数料として£100を申し受けます。

今回のコロナウイルス感染拡大の事態の重大さを鑑み、2020年3月29日まで「弊社手数料としての£100」を適用しないこととし、以降は、事態の収束状況をみて判断したく思います。

最後に

イギリスでの留学生活によって得られる多くの出会いと様々な体験は、今まで培っきた価値観に、新たな視点を与えてくれる貴重な経験となり、自分自身の飛躍にきっとつながることになります。

現時点では、過剰に反応するでもなく、リスクを過少に評価するでもなく、最終的な判断へと導くよう、ニュースや新聞報道に加えてインターネットやSNSなどからも信頼に足る情報を複合的に得るよう努めてください。弊社でも、イギリス留学を志す皆さまの一助となるよう、当地にて情報を収集し、今後、事態が変わることがあれば随時更新していきます。

最後に、当記事作成にあたり、学校担当者や在英の留学エージェントから多大な協力をいただきました。忙しい中、貴重な時間を割き情報を提供いただいたことに深く感謝しております。

アイビーUK ダイレクター

参考資料・サイト

Coronavirus: English UK praises reaction of agents and language centres

https://www.englishuk.com/en/about-us/news-press/english-uk-news?newsId=3017