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【新型肺炎】コロナウイルス感染症流行に関するイギリスの状況と対応 (2) |イギリスへ渡航・留学する皆さまへ

イギリス外出禁止(自宅待機)を発令

PM address to the nation on coronavirus: 23 March 2020 ジョンソン首相3月23日声明全文(英文)

https://www.gov.uk/government/speeches/pm-address-to-the-nation-on-coronavirus-23-march-2020

新型コロナウイルスに関するジョンソン英国首相スピーチ(3月23日)

在英国日本大使館によるジョンソン英国首相スピーチの全文仮訳です(大使館注:当館が便宜的に行い段落番号も当館で付したものですので、正確には原文をご参照ください)。

https://www.uk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/Corona_Speech.html

【2020年3月23日 GMT21:00】外出禁止・自宅待機を発令

ジョンソン首相は、3月23日(月)夜の緊急声明で、これまでの要請からより厳しい措置として、3週間の外出禁止を発令しました。この措置は、新型コロナウイルスの感染患者の治療に対応する医療機関の容量を確保し、また感染のピークをできるだけなだらかに引き延ばすために必要と強調し、これにより全ての国民は、必需品の買い物や治療、また不可欠な仕事への通勤など必要最低限の外出に制限され、自宅に留まることが要求されます。

次の目的でのみ外出できます。
  • 基本的な必需品の購入(買い物の回数は極力抑える)
  • 単独または家族と一緒の1日1回のエクササイズ(ランニング、ウォーキング、サイクリングなど)
  • 脆弱な人への介護の提供または援助するためのメディカルなニーズ
  • 在宅ではできない不可欠な仕事に限った通勤
警察は、罰金や集会の解散などを含め、規則を施行する権限を持ちます。政府は、自宅待機の指示を徹底させるため、以下を実施します。
  • 衣料品店や電気店、図書館、遊び場、屋外ジム、礼拝所などのその他の施設を含む、重要でない商品を販売する全ての店を閉店
  • 公共の場所での、生活を共にする人を除く、2人以上の人の集まりの禁止
  • 結婚式、洗礼、その他の儀式を含む社交行事の停止、ただし葬儀は除く

公園はエクササイズのために開園されるが、集会は解散されます。

新型肺炎(コロナウイルス COVID-19)感染症流行に関するイギリスの状況

【2020年3月23日 GMT12:00】

2月下旬以降、ヨーロッパでコロナウイルスの感染拡大が止まらず、当地、イギリスでも感染者数が急速に増大しています。既にニュースなどで知るところですが、以下、2020年3月23日(月)の時点での状況です。

3月26日(ロンドン時間 13:29)時点で、英政府の統計によると、9,529人(前日比1,452人)の陽性が確認され、死者数は465人と発表されています[2020-03-26 T13:29 情報更新]

イギリスのコロナウイルスに対する施策は、3月5日から第1段階であった「感染を抑え込む」から、第2段階である「遅延」へと移行し、医療機関に比較的余裕がある夏へと「感染者数のピークを遅らせる」方向へとシフトしました。英政府は、ここ数週間で感染者数がさらに増えると予測しています。ボリス・ジョンソン首相は、19日の声明で、今後12週間以内にコロナウイルスとの戦いの流れを変えることができるが、6月末までに下り坂になるとは現時点で断言できないと述べています。

英政府の財政面の対策として、3月11日にリシ・スーナク財務相が、2020年度の政府予算案を発表し、その中には企業と家計の支援、また国民医療サービス(NHS)を含めた300億ポンド(£1=130円換算で約3.9兆円規模)の新型コロナウィルス対策費が盛り込まれました。また、政府は、3月20日、雇用を守るため、雇用主が従業員の雇用を継続する限り、政府が、月額賃金を£2500(約32万5千円 £1=130円換算)を上限に80%まで支払うと「前例のない」措置を発表しています。

学校休校と社会的措置

感染者数の急激な増加から、ジョンソン首相は、3月18日、全学校閉鎖を発表し、3月20日(金)の登校を最後に、3月23日(月)から語学学校を含めて無期限の休校となります。英政府は、テレワークの推奨と人々への不要不急の外出を極力控え自宅に留まるよう強く要請し、23日(月)からはレストランやパブ、またデパートやショップ、さらに公園も閉鎖となります。ロンドンの地下鉄やバス、全国の列車など公共交通機関も運行本数を大幅に減らしていますが、医療関係者や現在必須とされる業務に就く人々の通勤を確保するため運行を続けています。

当地でも、先々の不安から、人々は、生活用品や食品の備蓄を始め、トイレットペーパー、ハンドジェル、薬品、また缶詰やパスタなどの保存食がスーパーの棚から一斉になくなり、品薄状態が続いています。英国に25年の住んでいて、このような行動を取る当地の人々を見たのは初めてです。また、当地でもマスクの使用はもはや特異なことではなく、習慣化しているとまでは言えませんが、着用している人を見る機会は多くなりました。

イギリスの入国制限

3月12日のジョンソン首相の声明を受けて、これまで新型コロナウイルス感染の流行が顕著であった特定国・地域からの入国方針を撤廃し、3月13日以降、渡航国、時期に関係なく、咳や高熱が見られる場合は、原則として7日間の自宅などでの自己隔離へ変更し、現在(3月23日時点)、この方針に変更はなく、事実上、イギリスは新型コロナウイルスに対する入国者の制限を行っていません。

急激な感染拡大が止まらないヨーロッパにおいて、「国境なき欧州」を謳うシェンゲン加盟国が、次々と国境を封鎖し入国制限を設ける中、EUの制約なしに自ら国境を管理できることを理由の一つとしてEUを離脱した英国が、入国制限を行っていないのは皮肉なことと言えます。

夏以降のイギリス留学の申し込み

語学学校を含めて休校措置は無期限であり、現時点でいつ解除されるかは見通しが立ちません。イースターホリデー明けのサマータームをオンラインで授業を行うことを既に決定しているボーディングスクールもあります。イギリスが、事実上、入国制限を行っていないためイギリスへの入国はできますが、感染拡大が進行している状況であり、また日本政府が4月30日までイギリスを含むヨーロッパ各国から入国制限を設けている以上、当面、イギリスへの渡航は控えるべきでしょう。

ただし、多くの語学学校、また小中高生対象のサマースクールでは、申込金の不要や支払い期限の猶予、また受講中止の場合の全額返金などの特別な緩和措置をとって、今後の予約を受け付けています。夏以降、イギリスへの留学をお考えの方は、状況の推移を見守りつつ、申し込みをする場合は、渡航前に事態終息の見通しが立たない場合に備えて、希望校のキャンセル条件など申し込み規約を十分に確認するようにしてください。弊社ではウェブサイトに掲載の各校の特別措置について随時掲載いたします。

イギリスのコロナウイルスの感染者数

3月26日(ロンドン時間13:29時)時点で、英政府の統計によると、9,529人(前日比1,452人)の陽性が確認され、死者数は465人と発表されています。人口1万人に対する感染者数は140人(日本はクルーズ船を除き10人)、感染者数の累計は、世界的には10番目、ヨーロッパ内では、イタリア、フランス、スペイン、ドイツ、スイスに次ぎ6番目です[2020-03-26 GMT13:29 情報更新]

Total UK COVID-19 Cases 22-03-2020

新型コロナウイルスに関するジョンソン英国首相の3月12日の声明

3月12日、ジョンソン英国首相は、新型コロナウイルスに関して次のとおり声明を発表しました。以下の翻訳文は在英日本大使館のウェブサイトから抜粋し引用しています。ジョンソン英国首相の声明の原文、また在英日本大使館による翻訳文の全文は、リンクからご参照ください。

  • 我々は,これが世代で最悪の公共の保健の危機であることを明確に認識しなければならない。これを季節性インフルエンザと比べる人々もいるが,それは正しくない。免疫がないために,これはもっと危険なものである。
  • 症例数は急激に上昇するだろうし,実際のところ現在の本当の症例数は確定したものより高いし,もしかしたらずっと高いかもしれない。
  • 自分は英国民に対して正直に言わなければならない,より多くの家族が,彼らの愛する人たちを寿命に先立って失うことになる。しかし,過去数週間にわたって言ってきたように,我々は現在実施している明確な計画がある。そして,我々はその計画の次の段階に移る。
  • 社会がよりうまく対処できるように,感染症のピークを引き延ばすことで,山をなだらかにすることができる。
  • これらの措置が何か月もの間,我が国全体に深刻な混乱を引き起こすという現実を逃れることはできない。
  • だが,最高の科学的アドバイスによれば,これが感染拡大を遅らせ,命を救うのに役立つということである。
ジョンソン英国首相の声明の原文

https://www.gov.uk/government/speeches/pm-statement-on-coronavirus-12-march-2020

在英日本大使館のウェブサイト

https://www.uk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00017.html

英国政府は、これまで新型コロナウイルスの影響を大きく受けている国をカテゴリー表に分類し、これら特定国・地域から英国に入国する者に対する方針を発表していましたが,3月12日のジョンソン首相の声明を受けてカテゴリー表そのものを廃止しました。

3月13日以降、英国にいつ入国したか,どの国に渡航していたかに関係なく、新規に発症した継続的な咳や高熱が見られる場合は、原則として7日間は自宅やホテルの部屋にとどまるようにしてください。この間に症状が悪化したり,7日後に改善が見られない場合はNHS専用ダイヤル111に連絡するようにしてください。

参照資料・サイト

Situation update worldwide, as of 19 March 2020 – ECDC (欧州疾病予防管理センター)

https://www.ecdc.europa.eu/en/geographical-distribution-2019-ncov-cases

COVID-19 Coronavirus Outbreak – Worldometer

https://www.worldometers.info/coronavirus/